ブランド:水月雨 MOONDROP
モデル:ArmatureArt 24
タイプ:有線イヤホン
価格:6999元
技術的特徴:片側24基の動鉄ユニット 16低域+4中高域+4超々高域 インピーダンス5.8Ω 感度119dB/Vrms(@1kHz)
外観的特徴:透明度の高いクリアな3Dプリント筐体 ゴールドカラーのチタン合金フェースプレート 24基の動鉄ユニットの配置を示す「チタン氷花」立体テクスチャ
その他の特徴:19芯単結晶銅+19芯純銀ハイブリッドバランスケーブル 3.5mmおよび4.4mm交換可能プラグ ATFスポンジシリコンイヤーピース UC液状シリコンイヤーピース グレークラシックイヤーピースを標準装備
サウンド概要:純動鉄フレームワークによるクラシックな「水月雨スタイルのチューニング」の回帰 豊かな低域の階層感とリバーブ 雰囲気感の表現により 全体的な美学的高級感が際立つ
ひとこと評価:全帯域にわたる優れた音質特性を持ちながら 優れた音楽的雰囲気と美学的な高級感を兼ね備えたイヤホン

水月雨はつい先日 片側12基の動鉄ユニットを搭載した ArmatureArt 12(以下AA12とする)を発売した 甘く密度の高いサウンド特性で 多くのポップスボーカルやACG音楽ファンを魅了した それからわずか半月後 24ユニットの ArmatureArt 24(以下AA24とする)が続けて華やかに登場した AA24がAA12のスタイルをベースにした「全面強化版」であると誰もが思っていた矢先 公式が発表したユニット構成に誰もが驚かされた AA12の4低域4中域4高域というバランス型のユニット分担とは異なり AA24のユニット構成は 16基が低域を担当し 4基が中高域 4基が超々高域を担当するというものだった 展示会場で水月雨の創業者が自らこのユニット構成を語るのを聞いた時 私も驚いた 数字だけ見れば これは間違いなく「低域モンスター」ではないか しかし初期のエンジニアリングサンプルから5月の深圳展示会での量産直前バージョンに至るまで AA24の低域が「多すぎる」と感じたことは一度もなかった そこで 一見すると不思議な事実が目の前に現れた 総ユニット数24 そのうち低域ユニットが16を占めるAA24の 実際の聴感上の低域量感が 総ユニット12 低域ユニット4基のAA12よりも少ないとは これってリーズナブル?
この問題を理解するには まずAA24のこの16基の「低域動鉄」に採用されている技術を理解する必要がある それは単純に16ユニットが「一緒に鳴る」というものではない 均一で漸進的な遅延順序に従って 音の伝達経路上に順次配置することで 現実の空間における音の拡散効果を再現している このような16合1のユニットアレイは 動鉄低域ユニットの応答の速さと高い解析力という利点を維持しつつ 特許技術である「数の積み重ね+漸進的遅延」によって 自然でリアルなリバーブと拡散感を生み出すことができる これこそが 水月雨が「常識はずれの手段」で16基の低域ユニットを配置した理由である

この24基動鉄イヤホンは 低域をとにかく圧倒的な量感で楽しむ「basshead earphone」として生まれた作品ではない それとは逆に この製品が追求する高品質な低域は 低域の解析力 階層感 拡散感 そしてそれが生み出す音楽の雰囲気により重点を置いている 本質的にAA24は 全面的に優れた高品質なバランス型イヤホンであり その低域は 光彩を放つ明確な特色を持っている

AA24のパッケージデザインと内部構造はAA12とほぼ同じであり パッケージイラストも後者と同じスタイルである ただ 水月友希がいる環境の中の「ユニット」が24動鉄になっている アクセサリーに関しては AA24は售价6999元のハイエンドモデルとして ケーブルとイヤーピースの構成がさらに洗練されている 純正ケーブルは19芯単結晶銅+19芯純銀ハイブリッドバランスケーブルで 3.5mmと4.4mmの交換可能プラグを標準装備している 実際に聴いた印象では このケーブルは MOONDROPのイヤホン純正ケーブルの中で 材質と音質のレベルが最も高い部類に入り AA24のチューニングスタイルと見事に調和している ただ このケーブルはあまり柔らかくなく MOONDROPの一般的なケーブルよりも太い 一方 標準装備のATFスポンジシリコンイヤーピースは 水月雨のイヤホンアクセサリーとしてはおそらく初登場である これはメモリーフォームを使用した薄い傘型のイヤーピースで 使用時には潰して(潰さなくても良い)耳道に挿入し 膨張して元に戻ることで優れた装着感と快適性を実現する 従来のCOMPLY風スポンジイヤーピースと比較して この構造は過度な膨張による圧迫感がなく 音がこもることもない Sonyやfinalにも類似したデザインのイヤーピースがある このタイプのイヤーピースは従来のイヤーピースに比べて消耗品に分類されると思われるが 今後単体で販売されるかどうは不明である そして より高い密着度を持つUC液状シリコンイヤーピースと クラシックなグレーの長筒イヤーピースは 異なる装着感と音質特性を提供する
AA24の外観の輪郭はAA12とほぼ同じであり フェースプレートはチタン合金素材に変更された ゴールドカラーのフェースプレートには24動鉄の配置図と 美しい「チタン氷花」の立体テクスチャが施されており 視覚的な高級感が十分にある 3Dプリントの透明レジン筐体の内部には びっしりと配置された24基の動鉄ユニットがはっきりと見える そのうち16基の動鉄ユニットは部分的に覆われており 1本の「パイプ」を通じて音をイヤホンの導管まで伝達している ユニット数が多いため AA24の導管は一般的なイヤホンよりも太く それに伴ってイヤーピースの装着難易度も少し上がっている 幸い これらは装着快適性に影響しておらず 適切にコントロールされたイヤホンの重量(片側7.5g)と良好な筐体フィット感により 2時間以上の長時間装着でも圧迫感はほとんどない

AA24のインピーダンスはわずか5.8Ω 感度も119dB/Vrms(@1kHz)である これは24ものユニットを搭載したAA24が決して駆動困難ではないことを意味する 三四百元クラスのドングルDACで7000元のイヤホンを駆動するというのは 多少なりとも工夫された遊び方の要素があるものの その組み合わせから出る音が意外にもかなり良いのである 一つにはこのイヤホンが本当に駆動しやすいことを証明しており 二つにはAA24の素性がユニットそのものに依存するところが大きく フロントエンドの駆動力や素性にあまり敏感ではないことを反映している 私が手持ちの何台ものフラッグシップDAPを一つずつ試してみても 音質の向上は限定的であり 全体的な音の骨格やふくらみにおいて大きく向上することはなかった
低域は明らかにAA24の音の大きなハイライトである このイヤホンはおそらく「明確な低域とは何か」という問いに対する最高の解釈を示している 単純粗暴なドンドコドンドンといった激しい重低音のリズムや 猛烈な迫力と沈み込みの深さだけをひたすら強調するものと比較して AA24の低域ははるかに「ジェントル」である まず量感においてAA24は非常に抑制的でありながら 「低域の面積感」を重視している ドラムの打撃が響いた後 音の振動は音空間全体に行き渡り 特定の一点や小さな面に限定されることはない 次に AA24の低域は豊かな階層感を持っている これまで私がいくつかのイヤホンのレビューで低域の「階層感」というものを強調してきたが AA24のように低域エネルギーの「段階的伝播」をこれほど落ち着いてリズミカルに行えるものは 私がこれまで見てきた中では 2万元以上クラスの高級ダイナミックドライバーイヤホンにしか存在しなかった この低域はベースの音波を一度に押し寄せるのではなく 極めて短い隣接する時間帯に分けて耳に届ける 例えば私が試聴によく使う「男児自ら強くなれ(テーマ音楽)」の冒頭の数回のドラムの打撃 その打面を叩いた後の拡散感と程よいリバーブは 従来のbassheadイヤホンのような詰め込み過ぎの聴感をはるかに凌ぐ これらの特性を踏まえると AA24は 猛烈な迫力や突出した量感の表現を持たなくとも 「低音バトル」において確かな勝者であると私は考える

AA24の高域処理の仕方も非常に洗練されている 明瞭でニュートラルな基調の上に 輪郭表現に優れた高域の聴感を構築している その高域の解像感と音色の光沢感の表現は明らかにAA12を凌駕しており 7k価格帯のマルチドライバーイヤホンの中でも敵うものは少ない オーケストラの中の複数のヴァイオリンのように AA24は それが大編成の交響楽であっても 「ひと固まり」のように聞こえるのではなく 明確で階層感のある方法で具体的に再現することができる その一方で AA24は高域のザラつきをある程度残している この程度の軽微な 大多数の人が許容できる範囲内の刺激感が むしろ高音質なサウンドのダイナミズムを引き出している AA24の高域の伸びは素晴らしく 明瞭でスムーズでありながら 輪郭の存在感も十分についてくる 日常的にクラシック音楽を聴くのも全く問題ない
中域は AA24において主観的な聴感上 唯一AA12に及ばない可能性のある部分である これは音質の話ではなく AA24の中域が 低域と同様に表現方法の違いによるものである AA12の中域は肉厚でふくらみがあり 甘くしっとりとしている 一方AA24の中域は 中正な再現性とより高い密度を重視しており 厚みはやや抑えられ 色付けも少ない AA24の中域のイメージングはよりリアルであり 同様に豊かなディテールに加えて 広大なサウンドステージに対してより「科学的」で合理的なサイズ感を示すため ライブ録音の再生においても優位性を発揮する(例えば 倉木麻衣の「Symphonic Collection in Moscow」を聴くと特に顕著である) しかしながら AA24の中域自体に厚みやしっとり感が欠けているわけではない 特にATFイヤーピースに交換すると ジャッキー・チョンやイーソン・チャンのような 歌唱力が高く 録音の弱音ディテールが豊かな歌手の作品を聴いても 声の粒立ちや音楽の雰囲気を十分に再現でき 音が薄くなることはない さらに優れた分離感も加わり AA24の中域は「明確でありながら味わい深い」と評価できる

水月雨 AA24 は 全体的に高い素性と再現性を追求し 音の美学的センスがハイレベルなイヤホン作品である 16基もの低域ユニットという「設定」はあまりにも目を引くが 私は皆さんに その全体的な音のパフォーマンスとスタイルの特徴にもっと注目していただきたいと思う このような 全体的な描写力が極めて高く サウンドステージが広大で 情報量とダイナミクスの表現に優れたマルチ動鉄イヤホンが さらにリバーブや倍音などのレベルにおいても 様々な異なるタイプの音楽に必要な雰囲気感を十分に保証している これこそが おそらくこの24動鉄イヤホン 真の音の魅力なのである

出典:巡洋艦3rd









